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一
俺は瓜畑の畦道を歩いていると、靴が脱げかけたので屈んで靴に手をやり履き直そうとした。
すると、それを遠くで見ていた畑主が、「瓜を盗む気か!」と怒鳴りながら俺に駆け寄って来た。
「違うんですよ!靴が脱げかけたんで履き直そうとしただけですよ!」と俺が弁明すると、畑主は俺の脱げかけた靴を見て納得するも更に怒鳴った。
「瓜田に履を納れずという諺を知らんのか!紛らわしいことはよせ!走って損こいたわ!」
「見間違えるお前の方が悪いんだ!」
俺は怒鳴り返して靴を履き直すと、その場を憤然と立ち去った。
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