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─1─
空を覆った雲の切れ間から、薄っすらと光が差している。
今日の天気予報は晴れ。
やがて薄灰色の雲を押し除けるようにして、太陽が顔を出してくるだろう。
明るい日差しを浴びたら、私の心もカラッと晴れてくれるだろうか。
胸にかかるもやもやを払いのけ、心に光を降り注いでくれるだろうか。
暗たんとした面持ちで駅に向かって歩いて行くと、後ろから中年のサラリーマンが小走りに私を追い越していった。
もうすぐ電車が到着する時間だ。
彼に倣って駆けようとしたが、すぐに気が萎えた。
次の電車でも学校には十分間に合う。
遠ざかっていくサラリーマン。
その汗の滲んだ背中を見送った時だった。
改札口へせかせかと足を向ける大勢の人の中に、よく見知った顔を発見した。
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