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─3─
学校の文化祭が終わり、少し秋らしくなってきた頃。
休み時間、私は数学のテキストを睨みつけるようにして「うーん」と唸った。
「大丈夫?」
真由美が心配そうに訊く。
「二次不等式、ホント難しい。こんなんじゃ中間テスト、ボロボロだよ…」
中間テストまであと1週間。
苦手な数学に、私はかなり苦しめられていた。
「来週は部活も休みだし、大貴に教えてもらったら?」
大ちゃんに? 私は即座にかぶりを振った。
「なんで?」
「大ちゃんだって自分の勉強があるだろうし、迷惑かけられないよ」
「そんなこと言って、今朝も教えてもらってたじゃん」
「それはそうだけど……」
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