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目の前に、赤いスイッチがあった。
その隣には、青いスイッチも置いてある。
腰ぐらいまでの白く細長い台の上に、それらはあった。
目線を落とすと、床には文字が書いてあった。
「青いスイッチを押せば爆発。何も押さなければ30秒後に自動的に爆発します」
俺は訳がわからず、暫く呆然としていた。
するとどこからか、微かに電子音が聞こえた。
振り向くと、奥の壁で赤く大きな数字が光っている。
規則正しく、まるで時計のように一秒ずつ減っていく。
それが制限時間だと気がつくのに、そう時間はかからなかった。
残り、17秒。
俺はもう一度スイッチに目を向けた。
青いスイッチを押すと、爆発。
でも、赤いスイッチを押すと何が起こるのかは分からない。
分からないものを押すのは勇気がいるが、もう迷っている時間はない。
残り7秒。
俺は覚悟を決め、赤いスイッチに手を伸ばした。
そして、力強く押した_____。
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