小料理店の女将

8/13
前へ
/69ページ
次へ
数ヶ月後、ボクはやっと仕事から解放された。 そして、未成年ながらチームリーダーになった。 しかし、ボクは頭の中は山科のことでいっぱいだったがあの件以来、顔を合わせにくく店にも顔を出さなくなっていた。 「あれ…?」 会社の帰りで無意識に店の近くまで来てしまったボクは、定休日でもないのに店に明かりが付いてないことに気付いた。 「どうしたんだろう…?」 「おい、今日も休みかよ?」 「ああ、女将さんが恋煩いしていると聞いてたんだが…」 店を遠くから眺めていると、常連客らしきの人が呟きながら通ったため、ボクは心内でまさか…と思い店の裏に回った。 インターホンを鳴らすと、向こうから小さな声で誰?と応答があり、最初は躊躇ったが勇気を出して名前を告げた… ガチャリ… 鍵が外れる音がする同時に彼女が飛び出してきて、ボクの胸に飛び込んでくる!
/69ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加