55人が本棚に入れています
本棚に追加
「クロスロードの靴」13 かおりさんの詩1「永遠の眠りに」
永遠の眠りに
目が覚めると暗い部屋の中
目が覚めると眩しい光の中
目が覚めると友が遠ざかる
出来事に繋がりが見えない
気がつけば笑った人が訝しい顔をする
気がつけば知らない顔が私を取り巻く
気がつけば背を向けて逃げ出していた
受け入れる勇気がなくて心を閉じた
異空間への瞬間移動
過程を消し去る神の所行
私は抗う術もなく流される
瞬時に体が凍りついてゆく
望まない絡繰を見抜けない
辻褄の合わない光景が目に映る
きょろきょろ見回して不安になる
私の知らない人
私を知らない人
どちらも互いを畏れている
私は自分の存在を
否定したくなる
逃れられるならば
永遠の眠りに
最初のコメントを投稿しよう!