あなたの死を望みます

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*  雪也とあたしは幼馴染。  母親同士が親友で。誕生日まで、一緒で。  生まれから、ずーっとそばにいた。  ずっとずっとそばにいて、双子のようだと笑われた。 「うわあああん、転んだあー、雪也ぁ」 「大丈夫、オレがおんぶする」 「雪也チビだから無理だよ」 「大丈夫、オレ、男の子だし」 「でも、でも、あああ、やっぱり雪也がつぶれるうう」 「だまって。大丈夫だってば」  そう言って、いつもあたしを助けてくれた雪也。  小柄で、あんま身体も強くないのに。   フラフラになって、あたしを家まで運んで。  結局疲労で熱を出して。  あたしは泣きながら看病したっけ。 「ごめんなさい、雪也ぁ」 「いいよ。あめ乃」 「あたし、ヨーグルト買ってくるから」 「そんな、お母さんたちに頼もうよ」 「お小遣い、あるもん! 自分で行けるもん、もう、五歳だし」 「危ないよ!」 「いくもん!」  そう言ってあたしは家を飛び出して。  ……だめだ。そこであたしの記憶は終わっている。
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