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そのまま眠ってしまった莉乃を胸の中に
閉じこめた
胸元に広がる髪を撫で上げ
あらわになった額に口づけると
ぴくっと少しだけ頭が動く
『起こしちゃったかな?』
莉乃の方を見たが
スースーと優しい寝息をたてていた
むきだしの肩に布団をかけると
俺も布団にくるまり莉乃にくっついた
モゾモゾとする動きに
うっすらと目をあけると
ベッドに座りこんで窓の外を見つめている
莉乃の背中
宵の口まで耀きを増していた月の明かりは
少しぼやけて空高い所にあり
そのかわりに東の方がうっすら
耀きはじめていた
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