最終章 春らんまん

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「莉乃…」 後ろから近づき肩に顎をのせて 腕をまわす 「おはよ目覚めちゃった?」 「ん…おはよう」 顔だけこっちを向けた莉乃は にっこり微笑む 「いつもと違う場所だからかな? 目覚めちゃった……」 「ん…確かに……違うよな」 「わぁ綺麗」 窓の外に目を向けると 日の出までにはまだ間があるけど 東の空の下あたりがさっきよりもっと 明るくなって耀きはじめていた しばらく何も言わずにふたり その景色を眺めていた ふわっとあくびをする莉乃の肩を抱きしめる 「まだ早いよもう少し眠ろ」 「ん」 ベッドの中に戻り もう一度彼女を包みこんだ
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