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愛情
僕はね、君と一緒に居る時だけ輝ける星みたいな存在。瞬かない星は誰にも見つけて貰えない。星も僕では分不相応だね。欠片。そう、何者でも無い、ありふれたモノ。見向きもされない。そんな僕を見つけてくれた君は、なんて特別なのだろう。僕を、見つけてくれて、ありがとう。
きっと、俺は誰かに「愛してる」って云われたかったんだ。「愛してる」と互いに確認出来る、誰かが、お前が、俺には必要で。でも。欠片を蒐め始めて。お前が俺に背を預けて、宙を見上げて共に笑う瞬間。どうしようもなく泣きたくて、だから。俺の「愛してる」は本物になったんだ。
✴︎
名前も決めていない《俺》が求めた「愛してる」、は世界の子供が誰しも欲しい言葉と云う意味で使いました。家族と、あいしてる、を確かめ合いたかった、唯、それだけの呟きです。平仮名で書けば良かった。
手を繋いで、又は背中を預けて。
「あいしてるよ」
「あいしてるぜ」
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