君の黒髪に似合う花を飾ろう

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 分かった、と律は頷いてまた一杯ぐびりと酒を飲み干しんした。 「それにしても、ちっこいの。その歳で同衾とか言わない方がいいぞ」  その言葉にわっちはこめかみがピキリとするのを感じんした。 「……わっちらが好きでそのような言葉を口にするとでも?」  ねえさま、と千鳥は慌ててこちらを見んした。 「初回の事も知らないとはよほど育ちがいちとみんす。けれどいくら銭を持っていても主は吉原のしきたりを知らない鼻垂れ小僧でありんす」
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