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犯人が盗んだと考えない、つまり内部に盗んだ奴がいる、と俺は言った。
「私たちの中に鍵を盗んだ人がいると!?須藤先生が危険な目にあうかもしれないと分かっていて!?そんなわけないじゃないですか!」
佐伯先生は叫んだが、俺は冷静に答えた。
「じゃあ先生は、犯人が今もこの学校内にいる、と考えているんですか?」
そう。
外部犯にしろ、内部犯にしろ、鍵を盗んだ奴がこの学校にいるのは確かなのだ。
それがこの一連の事件の犯人かどうかは別として。
「……っ…!」
佐伯先生は言葉に詰まった。
俺たちが今おかれている状況が、どれだけ過酷なものかが分かったようだ。
恐らく、中村先生は既に気がついているだろう。
この後の行動が悩ましいものでもある。
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