リモートワークになった私の日常

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リモートワークの良いところは、 家の中の用事を済ませながら仕事できることだ。洗濯ものも、掃除も空いた時間にパパッと済ませて、またデスクに戻る。 そんなことが出来れば、1番効率のいい過ごし方だと思うけれど… 実際はそんな都合よくは行かなかった。 とにかく、誘惑が多い。 掃除をしようにも、漫画が気になる。 洗濯ものを干したらちょっとだけお茶でもしよう、という誘惑に駆られてしまうのだった。 あるていど部屋の掃除を終えて、 なんとか誘惑に勝ったわたしは カフェオレを飲みながら、パソコンに向かった。少し前に上司からはSkypeをダウンロードしておくようにと指示があった。 Skypeを使うのなんて何年ぶりだろう…? むかし遠距離恋愛をしていたときに、セッティングしてもらって使ってたとき以来なんじゃないなぁ…? Skypeのアプリを開き、ログインをする。 プルルタタタタン…着信が鳴り、雑音と共に向こうの音声が入ってきた。 「◯◯聞こえるか…?」 どうやら音声にタイムラグがあるらしい。 「あー…聞こえますけど、少し雑音が聞こえます。」 「そうか…、ちょっと待ってくれ」 ガチャガチャと音がして、音がクリアになった。 「どうだ?」 「大丈夫になりました!」 「ほかのやつは聞こえてるか?」 やはり少しタイムラグがあり、 「ガチャガチャ…あ、聞こえます!」 「大丈夫です!」 と同じ課の同僚2人がカメラオンの状態で入ってきた。 「みんな在宅ワークで色々不都合を掛けているが申し訳ない。みんなの状況はどうだ?」 「とりあえず電話対応を中心にしてますので大丈夫です。ただお客さまの中には直接会ってお話しを聞きたいと仰しゃる方もいらっしゃるので、その場合は5月末以降で調整させていただいてます」 「そうか、了解した。南エリアの方はどうだ?」 「パンフレットで案内出来るところはしております。法人様の訪問等は控えていますので、見積もりなどの詳細はテレビ電話とメールでやりとりしています」 「どうしても行かなければいけないときは、社用車をお借りして行ってます」 皆んなこの時期に色々工夫して営業していることが伝わってくる。 「みんな、こんな中本当にすまない。 このご時世だし会社の役員会議で予算の調整は掛けているので、もう少し詳細は待ってくれ。どうしても法人側と話しがつかないときは、社用携帯にいつでも連絡くれたらいいから。また何かあれば進捗教えてほしい」 そのあと連絡事項を幾つか共有し、Skypeは終了した。
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