リモートワークになった私の日常

1/2
7人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
「出来るだけ家の中で過ごしてください。 不要不急の外出は控えてください」 テレビ画面では、名の知れたコメンテーターが自宅待機の必要性を必死に訴えていた。 人とひととの距離を保って生活をしなければならない。 不思議な世の中になったものだ。 つい最近まで人との距離は近ければ近いほど良い!!なんて騒がれていたのに… これもそれも皆んなコロナウィルスのせいだ。 今年の1月彗星のように突如現れた、ウィルス。人からひとに感染することが分かり、 わたし達は公共の人が集まる場所への出入りを制限されることになった。 デパートなどの商業施設も、ライブも…学校だって危険だ! そんな風にいわれ、うちに篭ることが多くなった。 部屋には2.3日分の食料と、カフェオレ。 熱いお湯をカップに注ぎ、 ミルクたっぷりのカフェオレを作ったわたしはいつもの所定のソファーへと座った。 いつもなら、スーツを着て外回りに行くけれど今日からはリモートワークなのでパーカーだった。 いつまで続くとも分からないこのコロナの影響はわたし達の生活にも大きな影を落としていた。 限られた空間のなかで過ごさなければならない…自分の心と向き合う時間が増える分、 下手すれば先行きの見えない不安や苛立ちをだれかにぶつけてしまいそうになってしまっていた。 そんなときは、お気に入りのマグカップで 温かいカフェオレを飲むに限る。 わたしは大きく息を吐きながら、 カフェオレを口にしていた。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!