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十日の菊
十日の菊、六日の菖蒲
僕にお似合いの言葉だ。
時機に遅れてもう役の立たないもの。
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六藤と出会ったのは二年、いや三年前だったか
記憶が定かではないけれど、なんだか生ぬるい風が吹いている、そんな日だったと思う。
いつも特定の友人としかつるまない僕が六藤との接点を持ったのは友人平沢が唐突に言った言葉だった。
「俺以外に友達いないの?」
平沢はケラケラと楽し気に笑う。
僕は正直かなり腹が立った。
図星だけど少しは気にしていたし、なにより自分で言うのも気に食わないけど、プライドが高いのでかなり癪に障った。
「僕はお前みたいに可愛らしく愛想はふれないからね。」
そう言って嫌味っぽく笑って見せるとへらへらと無害そうな顔で笑っていた。
真意を要約すると友人を紹介するとの事だった。
この機会に少し人脈を広げてみようと平沢の友人を紹介してもらう事にした。
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