3117人が本棚に入れています
本棚に追加
靴を履いたままの私の身体を持ち上げると、そのままベッドに連れて行く。
横たわらせた私の靴を脱がすと、足先から、ストッキングごしの素肌をなぞるように触れていった。
「や・・・。」
くすぐったさと甘さの混ざった感覚に、私は思わず身をよじる。
「里佳。」
市谷さんの顔が、私の真上に重なった。
少し前までは、ずっと怒ったような顔をしていたのに。
今は、いつも通りの優しくて甘い顔で、私のことを見下ろしている。
「ちょっと、意地悪だった?」
「・・・はい・・・。」
「オレ以外の男に、キスなんてさせるから悪いんだぞ。」
そう言いながらも、「ごめん」と甘い声で囁くと、私の髪を優しく撫でる。
「里佳は、オレのキスだけ受け入れろ。」
そっと触れるような口づけが、すぐに深さを増していく。
順番に脱がされた衣服が、音を立ててベッドの下に落ちていった。
シーツの上に、私の素肌がさらされる。
その全てに、何も入り込む余地がないくらい、彼は甘いキスを刻み込んだ。
最初のコメントを投稿しよう!