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「本当に嬉しそうだね。」
「そりゃもちろん!市谷さんと、なんとホテルディナーだよ!」
興奮する私に、お姉ちゃんがふふっと笑う。
「里佳は、本当に市谷さんのことが好きだよねえ。」
感心するように言ってから、姉は「うんうん」と小さく頷く。
改めてそう言われると、なんだか妙に恥ずかしい。
「うん・・・好きだけど・・・。」
小声でそう返事をすると、お姉ちゃんは「そっかー」と言って大きく一度伸びをした。
「私、カズくんと結婚することに決めたから。」
「・・・えっ!?」
突然の宣言に、私は大きく目を見開く。
「つ、ついに決めたの!?」
プロポーズされてから数か月。
姉はずっと、「どうしようかなー」と言って、浜口さんを待たせたまま、のんきに結婚を悩んでいた。
「でも、またなんで・・・っていうのも、ヘンかもしれないけど・・・。」
あれだけずっと悩んでいたのに。
結婚の決め手は、いったいなんだったのだろう。
「んー・・・なんかさ、私はカズくんがいなくても生きていける気がするんだけど、カズくんは、私がいないと生きていけない気がするんだよねえ。」
「・・・へ?」
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