本編

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新しいクラスのドアを開けると今までの教室とは空気が違うように感じる。 自分が圧倒的弱者だと思い知らされる。 「慶太、早く。」 「あっ…うん。」 海斗も転校生で、50音順ではない後ろの席。俺はその後ろ。 海斗の後ろで良かった。海斗の前に座ったらずっと見られていると思うとゾッとする。 このクラスの空気にも海斗にも慣れないと。 空っぽにならないといけないのだ。 俺は…僕はもう人形なんだ。
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