本編

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「お帰りなさいませ。」 また、俺に向けていない言葉。 「部屋で待ってるからおじさんのところ終わったら来いよ。」 「何時に終わるかわからないし、出してもらえるかもわからない。」 「いつでもいいから来い。」 「…はい。」 学校いるまではあんなに優しい話し方なのに…。 でも目線はいつもの怖い海斗のままだったな。 どうでもいいことを考えながらとぼとぼ歩く。 やっぱりこの廊下は苦手だ。 いつになっても緊張が解けない。 トントン 「失礼します。」
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