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悪いことをした訳ではないのに震えてしまう手でドアを開けた。
「おかえり。」
「ただいま帰りました…。」
今日はデスクではなくソファに座っている伯父が珍しくて、何かあるのかと考えた。
「慶太、ここに座りなさい。」
「はっ、はい。」
やっぱり、何か怒られるのではないか…。
「緊張しなくていい、ただ話を聞くだけだ。あ、おかえりのキスしてなかったね。」
「はん…っん…ぁ…。」
いつも通りのことしているだけなのに、海斗に怒られてしまわないか、清さんを困らせてしまわないか、憎んでいるはずなのに気になってしまう。
「慶太。考え事かい?」
「あっ、えっ…さっきので頭がボーっとして。」
「あまり可愛いことを言われると真面目な話がやりにくくなってしまうな。」
「ごめんなさい…。真面目な話?」
「今日の学校はどうだった?」
「緊張しました。」
その後もクラスの雰囲気や勉強の内容、1日のことを事細かに聞かれ、答えて行く。
「そうか。私は1日考えて明日の朝に答えを出そう。」
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