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何についての結論を出すのかわからない。
でもその結果次第で俺の何かが変わることは確かだ。
「あの、何についての…ですか?」
「あぁ、慶太も自分でわかってるんじゃないかい?海斗が来てから苦しそうな顔をしているからね。」
「え?苦しそう…?」
海斗の怖さを伯父さんも気づいているのか?
いや、違う。海斗は俺にしか見せていない。
海斗のことを知られて困るわけではないのに、何故か知られてはいけない気がする。
「海斗が来たことで昔を思い出しているんじゃないか?」
「え…ぁ…。」
そっちか。と安心感と、直接心の奥に触れられたことに心も頭もこんがらがっている。
「慶太は海斗といる時の方が素が出ているし、仲がいいみたいだから、あたりまえのことなんだけどね。」
「元々私と2人きりの世界を崩されてしまった気がしてね、だからそれもあるし。もちろん慶太の心も心配だからね。」
今まで嫌と言っても何も聞いてくれず心の心配なんてされていないし、これからもそんなことないだろうと思っていた。
「学校を当分休んで、心が落ち着くまで私と一緒に過ごさせようと思っていたんだが。」
「慶太の意見も聞きたくてね、慶太は私と会社にいるのが苦手みたいだし。」
あまり態度に出していないつもりだったのに、全てバレていたらしい。
わかっていて、するなんてやはりひどい人だ。
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