0人が本棚に入れています
本棚に追加
3
「結局、今日も朝になったな〜」
「う〜ん…」
「もう、飲めねーな」
「お願いされても無理」
テーブルの上にも下にも、酒の空き缶や空き瓶が散乱していた。カーテンを開けると朝日が入り込み、青年たちは思わず目を細めた。
「あ〜ぁ…誰か、お金をください」
「お願いします」
「オンナもな」
「とりあえず、くれるんなら何でも貰っとく」
青年たちには朝のまばゆい光が、神様か仏様のように見えたのかもしれない。苦笑しながら、自分たちが作ったばかりの残骸を手慣れた手つきで片付けていく。台所は一瞬にして、小さなゴミ溜めになった。
「腹減ったなー」
「だな…」
「何、食いたい」
「コンビニ行く?」
青年たちの飲み会のシメは、大体コンビニのカップラーメンと決まっていた。
「おまえら、忘れもんすんなよ〜」
「はい、はい」
「お前、財布忘れてんぞー」
「そんなだから、お金の神様に嫌われるんだよ」
一様に上着をはおり、ヨタヨタとした足取りで、青年たちはコンビニへと歩きだした。
最初のコメントを投稿しよう!