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「私は・・・特に何も、ただ次の就職先をどうしようかなと思うくらいで。」
「それも立派な悩み事の一つですよ。どうだろうか、此所で会ったのも何かの縁。悩み事の相談くらいなら聞きますよ。ただどう解決するのかはあなた次第。私はヒントを与えること位しかできませんが。」
諭される様に言われた。
「実は・・・・・・。」
私は、つい最近職場を退職した事、自分が就いている仕事について自分なりの意義が見出せないでいる事を話した。何故だろう、初対面なのに今抱えている問題を話しても良いと思えた。柔らかな物腰、どこか達観したような雰囲気、自分とまた違った意見を聞けると思った。
「ふむ・・・。お気持ち、事情は何となくわかった様な気がします。決断は何事も早いほうが良いと言いますが、早計すぎてもいけない。考える時間は必要でしょう。でも、何もしないでただ悩んでいるだけというのも時間の無駄というものです。」
店主は何事か考える様に私の方をじっと見る。何かすべてを見透かされるような感じがして居心地が悪い様な感じがした
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