お金を集めよう

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お金を集めよう

 バイトの内容は 「ちょっと最近面倒臭いオヤジがいてさー。新しい子紹介してくれたらしつこいのもやめるし破格のバイト代払うって言ってんだよね。だから私の代わりにそのオヤジの相手してくれたらオッケー。ちなみにこれパパ活だし全然怪しくないよー。一緒に遊んでちょっとだけおさわりを許すだけ」  というものだった。  正直、ホテルに連れ込まれてってのも想像していたが、そうでなくて安心した。遊んで少しだけのおさわりを許す程度なら構わない。例え気持ち悪くても、お金を貰えて、その後推しと2人きりの時間を過ごせると思えばへっちゃらだった。  栄美に指定された場所へ向かうと、すでにそのオヤジとやらがいた。丸々としたたぬきのようなお腹に、脂汗の滲んだのっぺりとした髪に、てっぺんがつるりとしている禿げ頭。確かに栄美の好みの容姿ではないだろうし、私でさえも躊躇するような外見だった。  けれどこれも全て推しとの時間のため 「パパ! 加奈だよ!」  栄美の言われた通りのセリフと、名前を告げて駆け寄るとオヤジさんはにったぁと汚い歯を見せて笑った。 「ああ君が加奈ちゃんか、可愛いねぇ」  私が駆け寄ると、オヤジさんは早速私の腰に手を回し、お尻に近い部分を触った。おさわりだ。気持ち悪かったけど、おさわりは少しでいいと聞いていた。なら、これで終わりでオッケーということだろう。
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