7話

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7話

「真奈さん、顔真っ赤ですね。」 「だって…」 何だかすごく恥ずかしいんだもの。 ついこの間までただの同僚だと思ってたのに。 「可愛いなあ、もう。ね、真奈さん。もう一回キスしよ…」 「んんっ!」 「…はっ…ん…真奈さんの口の中、熱い…」 私の口内全てを暴こうとしているような成海君の舌の動きに、なされるがまま。 こんな深いキスされたら、どうにかなりそう… 「はぁ…気持ち良かった…?真奈さんの今の表情、ヤバいです。」 「え…?」 「顔が真っ赤で、目は蕩けてて…すごくそそられる…。煽ってます?」 「そんなわけないでしょ…」 そんなこと考えられる余裕なんてこっちにはない。 「ねぇ真奈さん…したいです。今すぐ抱きたい。いいですか…?」 ちょっと上擦った様な、切羽詰まった声。 そんな声で耳元で囁くなんて、成海君の方が煽ってる。 「…うん。」 「ダメですよ。ちゃんと”したい”って言葉にしてください。…真奈さんも俺としたいですか?」 「…したいよ。」 「うん…いっぱい愛し合いましょう。沢山気持ち良くしてあげますね。」 「はっ…ぁあっ!も…そこばっかり、やだぁ…っ」 「嫌…?でも真奈さんのここ、すごく喜んでますよ?だから、もっといっぱい可愛がってあげますね…」 「やぁっ!も、むりっ…ぁああ!」 これで、3回目。 こんなにイかされたことなんてないから、体がおかしくなってる気がする。 ”沢山気持ち良く…”って、こういう意味だったとは… まだ1つになってないのに、既にヘトヘトなんだけど… 「はぁ…俺、もう限界かも…真奈さんのそういう姿、何度も想像したことあるけど…現実はやっぱり想像の何倍も上ですね。更に愛しくなりました。」 今、想像がどうとか聞こえた気がしたけど… 多分深く聞いちゃいけない部分よね。 「ね、成海君、そろそろ…」 「…成海君は、もう嫌です。」 「え?」 「怜央って呼んで、真奈さん。」 「…怜央。」 「っ…やば…」 「え、ちょっと、どうしたのっ?」 何で急に私の上に倒れてきた?! 「…破壊力ありすぎ。もう本当、早く俺のものにしたくなった。」 「あの、成海君…?」 「れ・お。」 「あ、うん。ごめん。」 ダメだ。 全然名前呼びに慣れそうにない。 「真奈さんの中、入りますね…痛かったら言ってください。」 「うん…」 久しぶりだから… なんて心配は必要なかった。 散々解されてたからか、痛みなんて一切無くて。 「ちょ、真奈さんっ…お願いだからそんなに締め付けないで…!」 「そんなこと言われても…っ」 「く、そ…もっといっぱい、真奈さんを気持ちよくしたかったのに…っ」 「ああっ…そこ、だめぇ!」 「うぁっ…く…っ」 何故か悔しそうな彼と抱き合いながら、私達はお互いの熱を解放した。 ************* 「ん~…あれ、今何時…?」 時計、どこに… うん?何か体が、自由に動かない… 「んん…真奈さん…」 「なるほど。これが原因か。」 布団を捲ってみると、しっかりと巻き付いている腕と足。 さながら抱き枕のようだ。 「ね、成海君、離して?これじゃ私身動き取れない。」 「ん~…嫌、です…」 「嫌って言われても…」 「絶対、離しません…真奈さんは、俺の…」 半分寝てるのに、それでもそんな風に言ってくれるなんて。 起き上がるのは諦めようかな。 その代わり。 「よいしょっと。」 「…ふわぁ…真奈さん、どうしたんですか…?」 「ん?起きちゃった?ごめんね、何か抱きしめたくなって。」 「…真奈さんの体、柔らかくて温かくて、気持ちいい…でも、こんなことされたら俺、また復活しちゃいますよ?」 「え…?」 「だって真奈さん、やること可愛すぎだし、目の前は大好きな真奈さんのフワフワおっぱいだし?」 「いや、それはしょうがないというか…」 抱き締めたらそりゃそういう体勢になるでしょ…? え、待って。 ちょっとづつ体勢入れ替えられてるんだけどっ。 「それに…、さっきまた”成海君”って呼んだでしょ?」 半分寝てたのに何で!? 「早く慣れてくださいね。だっていつかは、真奈さんも成海になるんだから。」 「…善処します。」 「じゃあ、今から練習しましょうか。」 「練習?」 「はい。無意識でもちゃんと”怜央”って呼べるように。」 無意識でも、って…まさか。 「また沢山愛してあげるので、遠慮なく気持ちよくなってくださいね、真奈さん。」 「ね、待って成海君。もう私…んんっ!」 いきなりそんな敏感な所触らないでっ。 「ほら、やっぱり練習が必要だ。時間はたっぷりあるし、今日は1日練習しましょうか。」 「1、日…?」 冗談、だよね…? そう願って彼を見ても、笑って見つめているだけで。 「真奈さん薄々気付いてると思うけど、俺好きな女性は沢山愛していっぱい気持ち良くしたいタイプなんで。しかも真奈さんは、俺の中で特別な人だから…覚悟してくださいね。」 …本気だ。 早い所怜央って呼べるようにならないと、私どうなるか分からない、かも…? 「愛してます、真奈さん。一生、離しませんからね。」 「うん…私も…だから、ね…?」 お願いだから、今日はもう勘弁して~っ! ーーその後散々彼に愛されて、気が付いた時にはもうお昼過ぎ。 ワンコだワンコだと思ってた大好きな年下の彼は、まさかの猛獣でした…。 ーーENDーー
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