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ベイホテルに遥菜を連れてきたのは、遥菜が何も食べていないからだった。
「遥菜、飯食ってないだろ? この時間だと家の近くはここぐらいしか開いてなくて悪いんだが、ここはバーでもパスタやピザはあるから、好きなものを食べたらいい」
遥菜にメニューを渡し好きなものを選ばせ、俺はビールを注文した。
先にビールが2つ運ばれてきて、俺は早速飲み始めた。
肩の凝ったパーティーだっただけあって、ビールがとても旨い。
一気に半分以上飲み終えてグラスをテーブルに置くと、じっと俺の方を見ている遥菜と視線が合ってしまった。
慌てたように遥菜が手に持っていた自分のビールを口につけた。
「ゴホッ、ゴホッ………」
焦って飲んだのか、むせ込んでいる。
「おい、大丈夫か?」
「だっ、大丈夫です。すみません。こ、このビール、美味しいですね」
やっぱり疲れているのか。
家に帰った方がよかったかな。
さっきまで寝ていたもんな。
すると遥菜が注文した料理が運ばれてきた。
彩りの綺麗なサラダが2つに、マルゲリータのピザとしらすのパスタだ。
遥菜はそれぞれを取り皿に盛り、俺の目の前に置いていった。
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