理人Side④ -初めての気持ち-

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ベイホテルに遥菜を連れてきたのは、遥菜が何も食べていないからだった。 「遥菜、飯食ってないだろ? この時間だと家の近くはここぐらいしか開いてなくて悪いんだが、ここはバーでもパスタやピザはあるから、好きなものを食べたらいい」 遥菜にメニューを渡し好きなものを選ばせ、俺はビールを注文した。 先にビールが2つ運ばれてきて、俺は早速飲み始めた。 肩の凝ったパーティーだっただけあって、ビールがとても旨い。 一気に半分以上飲み終えてグラスをテーブルに置くと、じっと俺の方を見ている遥菜と視線が合ってしまった。 慌てたように遥菜が手に持っていた自分のビールを口につけた。 「ゴホッ、ゴホッ………」 焦って飲んだのか、むせ込んでいる。 「おい、大丈夫か?」 「だっ、大丈夫です。すみません。こ、このビール、美味しいですね」 やっぱり疲れているのか。 家に帰った方がよかったかな。 さっきまで寝ていたもんな。 すると遥菜が注文した料理が運ばれてきた。 彩りの綺麗なサラダが2つに、マルゲリータのピザとしらすのパスタだ。 遥菜はそれぞれを取り皿に盛り、俺の目の前に置いていった。
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