理人Side⑤ -穏やかな休日-

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遥菜に視線を向けると、チラチラと俺の表情を窺っていた。 きっと早く感想言ってほしいんだろうな……。 そう思うけれど、不安そうに何度も俺の顔を見ているのがまた可愛くて、俺は少し意地悪をしてみたくなった。 そのまま今度はしらすとキャベツのパスタを口に入れた。 うわっ。これはマジで旨い。 パスタのゆで加減も、オイルの具合も、そしてガーリックと塩分のバランスも全て完璧だった。 遥菜はさっきから、パスタをクルクルと巻いては皿に戻し、口に入れようとしてはまた皿に戻すという作業を繰り返していた。 もう1回ぐらい意地悪してやろうと思い、また無言のままパスタを口に入れる。 あー、マジで本当に旨い。 もうひと口……と思い遥菜に視線を向けると、顔が曇り始めていた。 うぉっ。ヤバい。 これはそろそろ感想を言ってやらないと……。 「遥菜」 俺はフォークとスプーンを置いて少し難しい表情をしながら、込み上げてくる笑いを抑えるように口元に手を当てた。
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