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いつの間にか、いつものメンバーになった小林と上坂くんと教室で話していると「真樹」と俺を呼ぶ声がした。 ドアの方を見ると、蓮が立っていた。 「ごめん、なんか呼んでるっぽい」 そう断って、席を立つと上坂くんが「いつになく素早い動きだね」とニヤニヤ笑っている。怖い。 足早にドアへと向かう。 「どうしたの?急に」 蓮が俺の教室に来ることなんて早々ない。 何かあったのだろうか。 「んー。特に何も?」 「は?何もないなら帰れ」 心配して損した。 しっしっと手で蓮を追い払う。 てか、何もないのにわざわざ来るとか恋人かよ。 そんなことを考えて思わず顔がカッと熱くなる。 「ごめんって。何もない訳じゃないよ」 「なら何なんだよ」 赤くなっているであろう顔を見られたくなくて、ぶっきらぼうな言い方になる。 「こないだ俺のご飯食べたいって言ってたでしょ?今日オムライス作るからどうかなって」 「え!オムライス!?」 「うん。来れる?」 「うん!…って、そんなことならLI●Eで良かっただろ…」 そういえばそんなことを言った気もする。 オムライスと言われて、行かないなんて選択肢はない。わざわざ聞く必要はそんなにないだろう。 「んー…だって会いたかったから…なんて。通りかかったからだよ。じゃあ後でね」 ほんのりと甘さを含んだ表情で言われ、とくん、と胸が鳴る。 すぐにいつもの表情に戻ったけど、あの顔が頭から離れない。 なんなんだあの顔… まるで俺のこと好きみたいだ、と有りもしない勘違いをしてしまう。
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