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ご飯を食べ終えて、テレビを見たりスマホを触ったりしながらダラダラする。 お母さんから、「あんた課題は?」と聞かれて曖昧に濁す。食後すぐには頭は働かないので仕方ない。 そういえば、と蓮が口を開く。 「いつの間に、上坂くんと仲良くなってたの?」 「んー、この間…?」 お前が告白されてるのを見ちゃったから、とか口が裂けても言えないけど。 「へー、なんか意外な組み合わせだね」 「あー、確かに…」 言われてみると、同じクラスではあるものの上坂くんと俺の共通点はないし、珍しい組み合わせなのかも… 「でも、あいつ意外と気が強くて口が悪くて面白いよ」 最初は、ただのいつもあははは笑ってるやつだと思ってたけど、思いの外言葉使いが荒くあけすけな物言いで話しやすいやつだった。 そう言うと、蓮は自分から言い出したくせに「ふーん」と興味なさそうにしていた。 自分に告白してきた人にこんなにも興味がないものなのだろうか。少なくとも俺なら、いくら同性であろうとあんなに可愛いやつに告白されたら多少の興味は湧く。 それとも、日常的に告白されすぎて興味を持ちきれないのか… ふと、疑問に思ったことを口にしてみる。 「なぁ、蓮って彼女とか作んないの?」 蓮はモテる。面白いほどにモテる。 でも、俺の知る限り蓮は今まで誰とも付き合ったことがない。
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