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「今から、蓮華の身体に触れるのは、俺だ。翠だ。蓮華、怖くなった時は、俺の名を呼べ」 俺の言葉に、頷いた蓮華が『…翠…』と口にした。 全裸にした蓮華の身体をマットの上に寝かせ覆い被さる。 「瞼を閉じるな」 蓮華の瞳に俺の瞳を絡ませながら、右手の指先で蓮華の身体をゆっくり撫でる。 「俺が、全て塗り替えてやる。今までも、これからも、蓮華を抱くのは俺、翠のみ」 起きた出来事を、忘れる事が出来ねぇって言うのは、俺自身が良く分かっている。
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