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血痕が通路にないか、調べる為に601の部屋の前の通路を調べていく。
だけど、通路には血痕がなかった。
なら、止血してから運んだのか?
腕時計を見ると、11時30分。
俺達が今朝、煌蓮総本部を出たのは、9時45分。
2時間と15分の間に何が起きたんだ?と疑問に思いながら、601の部屋の中に入る。
奥の部屋まで行く廊下にも血痕がない。
やはり止血したんだと分かった。
廊下の先の部屋に入ると、左手にレーザーで出来た2cm幅の長い物を握っている煌弥が、まだパソコンを操作している。
今まで見てきたものより、更に冷たくて鋭い瞳だった。
暫くして、俺のスマホがバイブした。
ポケットから、スマホを取り出し『601』と告げる。
少しすると、インターホンが鳴った。
廊下にあるモニターを確認して、エントランスのドアの鍵を解除する。
煌弥は、デスクチェアから立ち上がると、601の部屋から出て行った。
何も言わず、出て行った煌弥だけど、俺は何をしたら良いのか分かっている。
煌弥が出て行った数分後に、メンツ5人を連れて涼が、601の部屋に入って来た。
『なんだ?この血の跡は?』と聞いてきた涼に『それは後だ』と答える。
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