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烏が、煌蓮総本部に私を迎え入れた。
それは、私が決めた事でもない。
初めから、分かり合えるとは思っていない。
馴れ合う事は、自分自身の首を絞める。
それは、私が経験した過去から学んだ事。
だから、無理に理解してもらおうとも思わない。
そんな風に思いながら、時が流れた。
10月上旬。
私は、自分の身体の変化に気づいた。
そして、烏も私の身体の変化に気づいていた。
「組専属の医者の所に行け」
烏に言われて、大和の付き添いで、組専属の医者の所に行った。
「俺じゃ駄目だ。知り合いの産婦人科を紹介してやる」
医者が言った言葉を聞いて、私はやはりと思った。
大和には医者が説明してくれ、私は大和と共に産婦人科病院に向かう。
『流石に産婦人科には付き添えない』と言った大和に何も答えずに、車から降りて産婦人科病院の中に入った。
烏が避妊具をつけなくなってから、私自身は、こうなる事を予想していた。
だけど、私には受け入れられない現実。
烏は私に『唯一無二』だと言った。
なのに、他を望んだ。
それを許せない私が居る。
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