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『卒業証書授与』とスピーカー越しに聞こえ、黒のベンツの後部座席のドアを開ける。
煌弥が降りて来て、一緒に体育館の中へと入る。
俺達を注意する教師は居ない。
それに、クラス関係なく、1番後ろに座る事は、学園側には伝えてある。
『貴島煌弥』と名前を呼ばれ、椅子から立ち上がった煌弥が、舞台に上がり卒業証書を受け取った。
そして、舞台から下りた煌弥は、席に座らず体育館を出て行く。
俺も涼も、名簿順だから、まだ先だ。と思っていると、ポケットに入れているスマホがバイブしたから、ポケットから取り出し、画面をタップして耳に当てた。
『戻る』とだけ言って切れた煌弥からの通話。
卒業証書を、まだ受け取っていないが『涼』と呼んで体育館を出た。
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