謎の男

結婚式の前に

結婚を喜んでくれたのは家族だけじゃない。

昔からの友達にも報告をすると、食事会を開いてくれた。披露宴では楽しい余興をするからねと張り切ってくれている。人当たりのいい性格の拓哉は、私の友達からの評判もよかった。拓哉はいろんな人とすぐに仲良くなる。私はそんなところに魅力を感じていた。

友達との食事会は楽しく過ごすことができ、拓哉も満足そうだった。

「由奈の友達はいい人達でよかったよ。安心した。」

「拓哉は人当たりがいいからね。みんな喜んでくれてるんだよ。結婚式楽しみにしてるって言ってたね。」

「俺の地元の友達にも会って欲しいんだけど、いいかな？早く由奈の顔見せろってうるさくてさ。」

「勿論よ！家に呼ぶ？一緒にご飯でも食べようか！」

数日後、拓哉の地元の友達が5人。家へ来ることとなった。電話で友達を誘う拓哉の顔はとても楽しそうで、その雰囲気からは長年築き上げた友達との仲の良さを感じさせた。