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肇の方が先に達してしまい、ダニエルは肇の手淫で果てることになった。
肇は相手が快楽を感じているかどうかなど考えない。自分の欲望のまま動く。
ティッシュで性液を拭きながら
「ハイ童貞卒業おめでとうさん」
と肇が言えば、ダニエルは目を丸くしていた。
「え、今ので?」
「は?セックスする、イク。ハイおしまい。だろ」
「・・・そっか」
ダニエルはポカンとしたまま呟き、それからアッハッハと子どものように笑い出した。
「なんだ、僕が悩んでたのって、たったこれだけの事だったんだ」
ダニエルは仲のいい友達に見せるような笑顔で言った。
「僕、セックスってペニスを出し入れすることがすべてだって、ずっと思い込んでました」
「ハア?んなわけねえだろ」
肇はアプリで様々な相手に出会ってきた。世の中には、縛ったり殴られたり局部を見せつけたりすることが、ペニスの出し入れより好きな輩がごまんといるのだ。
ダニエルは明るい表情のまま話を続けた。
「僕、彼女に振られたばっかりなんです。
僕ゲイなんですけどね。あっちからどうしてもって言われて。
僕も試しに女の子と付き合ってみようかなって気持ちもあって」
「馬鹿じゃねえの」
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