悪魔の叫び

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「彩羽くんはそんなに無鉄砲なタイプかな?私が知る限りでは、君が心配するほどヤンチャじゃないよ。挨拶もできるし礼儀も正しいからね。たまにちょっと…を言うくらいで」 葉月が心配しているのは神藤が最後に言った言葉の方だ。たまにちょっとやらかすところが怖いのだ。 「そこですよ。あの子はしっかりしているように見えてちょっとズレてるところがあるので、そこが心配なんです。いつも私が見てないところでやらかしてくれるんでね」 「おいコラ。ケンカ売ってんのか?」と、彩羽が葉月の背中を叩くと、神藤が笑い出した。 こんなににぎやかな時間は久しぶりだった。 同じ家で暮らしている登季子さんも面白い人だが、彩香がいなくなってからというもの、情緒不安定で読めない部分も多くなった。そのため、神藤はかなり気を使う生活を送っている。おまけに新型コロナなんてものが蔓延し始めたから、更に神経質になってしまった。 どんな時代にも、こうして笑い合える時間は貴重だ。 しばらく世間話をした後、神藤はふと輝希の事を思い出した。 「そういえば、葉月くんは幽霊を信じるかい?」 突然の質問に葉月は驚き固まった。 「幽霊…ですか?あぁ…昔、高校の修学旅行で撮った写真にオーブみたいな…光の玉が無数に映ってたことはありましたよ。怖いなーって思いながら、カメラの不具合だろうと自分に言い聞かせて仕舞っておいたんですけど、その数年後にアルバムを開いてみたら光の玉が大きくなってるように見えて……。ただの錯覚かもしれないんですけど、別にすごい思い出深い写真でもなかったのでお焚き上げしましたねぇ」
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