悪友

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 アダムの林檎。聖書に出て来る最初の男女、アダムとイブ。イブが口の巧い蛇の誘惑に乗って知恵の果実である林檎を食べ、それをアダムにも勧めた。アダムも彼女の誘いに応じこれを食べたところで神に見つかり、喉につかえた事が喉ぼとけの由来だという伝承があるのは、雅之も若い頃に読んだ本で知っていた。いわば人が罪を犯した証だ。雅之は誘惑されていた。佐分利はまるで、イブを唆した狡猾な蛇のようだと雅之は思った。  結局、雅之は蛇の囁きに屈した。いけない事をするという誘惑に、雅之は勝てなかった。そして登録して間もなく、みすずの姿を目に留めたのだった。躊躇いは長くは無かった。イブがそこに居たのだ。  驚いた事に、すぐにメッセージが届いた。
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