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2 白ネズミ
夜になると、ロープを伝ってたくさんのネズミたちが乗り込んできた。海賊どもが食い散らかした干し肉やら堅パンのかけら(ゾウムシがわんさか湧いている!)が、いくらでも落ちている。ここにいる限り食いっぱぐれることはなさそうだ。
海賊といっても、この船長は私掠船免状を持っている。つまり、「神の御慈悲のもとにおいて、イングランド、スコットランド、およびアイルランドの国王陛下より、スペイン、フランスの船籍を襲撃できる許可」をいただいているのだ。国王公認の海賊ってわけだ。
それから何日かの間、このでっかい海賊船は、おいらたちネズミの楽園だった。だがしばらくすると、船に海賊どもが何人かちらほら戻ってきた。出港が近いのだろう。
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