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彼女は考えた末、出た結論は婚約者になる事に決めたようだった。
「…わかりました。こんな私で良ければ宜しくお願いします」
スバル嬢は僕の婚約者になる事を承認してお辞儀すると僕は彼女の手を取り口付けた。
「はい。これで僕達は婚約者になりました。では、父に婚約をしたと報告してきますね」
僕はニコッと優しい笑みを彼女に見せ一礼してから護衛と共に城に戻っていった。彼女が僕に手を振り見送ってくれていたのだと護衛方々が教えてくれた。
(…可愛い人でしたね)
僕は心の中でそう思い父が待つ執務室に向かった。
父の執務室に入り、父と向かい合った。
「父上。フィステリア公爵の御息女との婚約を申し込んで参りました」
「で、どうであった?」
「スバル嬢は少し考えてから婚約の返事を頂きました。婚約は大丈夫ですよ」
僕はニコリと微笑んで父である国王にそう伝えた。
父はそうかそうかと頷いていた。僕はあの娘に興味を持っているのは確かだから。
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