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過去
私は。クラスでも口数が少ない方だった。
人に何かを頼まれると断れなくて、いつも、作り物の笑顔を浮かべ、みんなの願いを聞き、いつも人の顔色ばかり伺っていた。
いつも苦しかった。
友達と呼べるような子もいなくて、いつも一人でお弁当を食べていた。
そんな時、私に声をかけてきた1人の男の子がいた。
金髪頭の横山 一樹
「その卵焼き美味しそうだね」
「…食べる?」
「おう、食う」そう言って彼はくちをあけた。
どうしていいのかわからなかった私は彼の口元へと卵焼きを運んだ。
まさに恋人同士がするあーん。だ。
それがきっかけで横山くんと一緒にいる時間が増えた。
学校中から不良って恐れられてたけど、噂なんてでたらめで。すごく優しくていい子だった。
そう。思っていた。
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