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ー坂下くんは話終えると私を見つめてきた。
「そういえば。そんなことあった…名前すら聞いてないからすっかり忘れてたよ。」.
「俺、何もできなくてごめんね。篠山さんが辛い時に。」
「ううん。昔の私はきっとかなり支えられてたよ。」
「あー!!ムカつく!」
突然圭太が隣で叫んだ。
「圭太くんどうしたの?」
「ムカつくんだよ。その横山ってやつも。そいつがチャラいからって同じチャラい部類に入る俺を拒絶する皐月ちゃんも。俺は横山じゃないよ!」
「うん。でも。ごめんね。やっぱりまだ怖いから」
「仕方ないよ、俺が一番分かる。見てたから。あれはトラウマになるよ。」
坂下くんの言葉に圭太も黙り込んだ。
こうしてきまづい空気が流れたまま打ち上げは幕を閉じた。
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