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「しーのやまさん。待ってたよってあれ、お前…誰?彼氏?よく見たら、お前、同じ中学だった奴?」
坂下くんを品定めするかのように顔を凝視する横山くん。
「そ、俺彼氏。だから、もう皐月には手出すなよ。もし、昔みたいに傷つけたりしたら許さないよ?」
「黙れよ。あ、思い出した。お前は、坂下 大地。お前だっていじめられてだろ?いじめられっ子同士でくっついたって幸せにはならないぞ。」
そう言いながら横山くんは大地を肘で突く。
「悪いけど。俺たち幸せかどうかは自分たちできめるよ。君は僕たちの幸せの邪魔だからもう関わらないで欲しい。」
「この恩知らずが、誰が、守ってやったと思ってんだ。」
横山くんが発した言葉は想像もできないことを言った。
私が反論しようとしたとき。私より先に声を発したのは大地だった。
「一番苦しめてたお前がいうなよ。」
「あ?何のことだよ」
「噂だよ、こいつの嘘の噂流しただろ?」
「は?確かに篠山さんの噂は流れてたけど、流したのは俺じゃねーよ。」
「嘘つき!あんた以外に誰がいんのよ!」
私は咄嗟に言ってしまった。
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