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「たしかに、あの日告白したよ。でも、振られてる。だから。私提案したの。」
しおりはにこりと笑頷くと話を続けた。
「付き合うかどうかギリギリのラインを演じようって、それを利用して皐月ちゃんにやきもち焼かせて、気持ちに気づかせようって」
「そ、そんな、私まんまとしおりの作戦に引っかかってったの?」
「ま、そうなるね…」
しおりはソファの背もたれにもたれかかったかと思うと、前方に向かって大きく伸びをした。
「私、やっぱり2次元に生きるのがいいみたい。というか、黒髪の圭太くんじゃ萌えないわ。というわけで、皐月ちゃんは私のことは気にせず、圭太くんとつきあうんだよ。」
「しおり、ありがとう。」
「じゃ。あとは2人でごゆっくり。」
そう言ってしおりは帰っていった。
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