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さほちゃんからの手紙
中学に入学し、1年のクラスは親友のさほちゃんも一緒だった。部活も一緒のソフトボール部だった。
嬉しかった。
部活は、ほとんど休みがなく厳しかったが、私はこの部活が好きだった。
家では相変わらず、感情を封印した仮面を被った生活が続いていたが、学校では明るく振る舞った。時々、どっちの私が本当の姿か分からないぐらい、ギャップのある生活が続いていた。
そんな私も、切り替える事が上手くできなくて、家での鬱憤を学校でも引きずってしまう時があった。
そんな時、ちょっとした事でさほちゃんと喧嘩してしまった時があった。
私は、反省と後悔をした。
口では上手く伝えられる自信が無かったので、手紙で謝罪し、家で起きている事、家での私の生活を打ち明けた。
さほちゃんに嫌われたらどうしよう...と不安になりながらもドキドキしながら、返事の手紙を開けた。
さほちゃんからの返事を読んだ瞬間、私は嬉し涙を流した。
「結子、私は怒ってないよ。
色々、家で大変なんだね。
話してくれてありがとう。
生きてると、色んな障害があると思う。
障害物リレーの障害物だって、同じ様に飛び越えなくてもいいと思う。蹴り飛ばして進んだって、障害物を避けて進んだって、良いと思うの。結子は明るいから、勢いで蹴り飛ばして進めそうだね。きっと大丈夫だよ。」
私は、さほちゃんから乗り越えるのには色んな方法を選択できる事を教わった。
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