第4章

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「そういえば最初に会った時にそんなこと言ってたな……確か『国兵の隊長程度の俺がお二人より位が高いわけがない』だったか?」 「あ……いや……その……」 「弁明があるなら聞きますよ?レオ?」 「…………ないです」 ここまで来たら何も言えなくなってしまい俺は素直に事実を認めた。 そこからはシャワーを浴びて私服に着替えたアンリとルミ、ついでに立ち直るまでに時間がかかったクシナが来るまで当時の様子について白状させられ、時たま怒られるという状態が続いた…… そんな中で最初に玄関の呼び鈴を鳴らしたクシナには引かれるほどお礼を言っておいた。 「さて、誰から紹介しましょうか?という前に私から1つ聞きたいことがあるのよね」 クシナの後に来たアンリとルミを部屋へあげるとキースたちの時のように何も無い部屋に驚かれ、どこに座るんだと言われた。 確かにテーブルも椅子もないのでどうしようかと悩んだ結果女性陣が部屋に戻りあるだけのクッションを持ってきてそこに座ることになった。 それでも人数分は足りずにキース、女性陣優先で使ってもらい、残りはジャンケンで決めた結果…… まぁ、予想通りというかなんというかクシナだけクッションはなしになった。 そしてその事が落ち着き一息ついたところで先程のアンリの発言である。 「聞きたいこと?」 「そう」 何がなにやら分からず俺はもちろん他のみんなも頭を傾げる。 みんなの顔を見渡した後、アンリは俺を真っ直ぐ見て…… 「ねぇレオ。どうして誰も言ってない魔武器の性能とかがわかったの?」 「……っ!」 「魔武器作りの時、最初に作ったクシナに確かに言ってたよね『すごい大剣だな。魔力を流せばその量によって振り下ろした時の重さを増したり、軽くしたりできるのか。持ち手には重さが変わらないから、闘いとかで相手を混乱させることもできそうだな』って。その後のキースとグアスにも『性能も申し分ないしいい武器だな』って。ねぇ、どうして?」
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