第4章

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そんな俺の考えを察したのかビリィに「あれは母も楽しんでやってたから気にするな」とフォローしてくれた。 「例外ではあると思っていたがここまで例外なのな……本当にお前は何者なんだ?」 今の詠唱文が使えず、パートナー召喚でも白虎という神級を召喚してしまった俺にリグルは不審そうに聞いてきた。 それでも俺の正体を話す気はない。話したところで理解はされないだろうから。リグルの視線を受け止めて俺はそっと微笑み…… 「ただの16歳の魔法養成学校に通う一生徒だよ」と答え、キースたちが待つ方へと歩を進めた。 俺と白虎を出迎えたのは興奮隠しきれていないルミとアンリ、それにクシナだった。キースとグアスは俺のことを知っているだけにそこまで驚いてはいなかったが流石に白虎を呼び出すとは思っていなかったみたいで苦笑しながら待っていた。 「レオさん凄いです!私、白虎初めて見ましたです!」 「私だって初めてよ。本当に実在したのね……」 「毛並みサラサラ。めっちゃカッケー!!」 そんな反応が可笑しくて俺は思わず笑ってしまった。3人は俺が笑っているのを見てはしゃぎすぎたと気づいたのか急に大人しくなったがそれでも視線はビリィに釘付けだ。 どれだけ背伸びをしようとしてても見たことの無いものに興味を持ち、キラキラした目を向けてくるところはまだまだ子どもなんだなと改めて認識した。 「ビリィ、紹介するよ。左からクシナ、ルミ、アンリ。それからキースにグアスだ。こいつは白虎のビリィ」 「レオ……仮にも聖獣のトップに『こいつ』って……」
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