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プロローグ
それまで友達なんていたことないし、誰とも話したことなんてなかった
一人っ子の僕にとって「幼馴染み」という存在はとても大きかったのだ
別にコミュニケーション能力が高いわけでもなかった僕は人に、ましてや自分と同い年くらいの女の子に話しかけられたのは初めてのことだった
隣の家にやってきたピンクのノースリーブワンピースが似合う女の子
普段は年老いたおばあちゃんしかいない家から僕と同い年くらいの少女が出てきた
誰だろう?
僕は興味を持ち、ジロジロ眺める
小学一年に上がる前だった僕は、マナーなど知らなかった
彼女は僕の視線に気づいたのか、こちらを見てニコリと微笑む
「はじめまして」
彼女にそう言われて最初は戸惑った
親同士は仲良く会話をしている
僕は少しだけお辞儀をする
「せっかくだし遊んでもらいなさいよ」
僕の母はそう言って微笑んだ
僕は彼女とよく遊んだ
彼女は夏のときだけどうやら隣のおばあちゃん家にやってくるようだ
夏が嫌いな僕はこの季節に遊ぶのが嫌だった
そんな僕を振り回して行くのが彼女のスタイルだった
僕も彼女となら何でも楽しくて
だからだと思う
僕が彼女が好きになったのは
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