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言葉を紡ぐ
ウィルスは目に見えない。
ワクチンもまだ開発段階だ。
試行錯誤を繰り返しながら、最善の策が何かを探求してくださっている。
命の危険がある中で、お仕事をなさっている方たちに、敬意を表したい。
先日、ショッピングセンター内の野菜直売所で野菜を買った。スーパーで一玉500円のキャベツに恐れをなし買えずにいたところ、そこでお値打ち価格で買えたので嬉しくなった。それで、レジの若い店員さんに話しかけてしまった。ここがあって良かったということと、危険だけど頑張ってねと、励ましの言葉が言いたかった。
娘にそのことを話すと、「えええ、嫌だなあ、おばちゃんだ」と拒否反応を示された。
そうだろうか。こういう時だからこそ、声掛けが必要なのではないか。余計なことを口角泡飛ばして言っているわけではない。ちゃんとマスクをしている。
人と触れ合うことが良くないとされている。けれど、心のつながりまで希薄になってしまっては社会が破綻してしまう。
そして、言葉は大切なのだ。みんなの気持ちがひりひりしている、こんな時だからこそ、心を振るわす言葉を紡ぎたい。
実際、3月から4月、私は言葉をいただいて、乗り切った。どん底まで落ち込まずに済んだのは、言葉のおかげだ。
書き手みんなで、この状況を詳らかに記録しよう。
どんな経緯で、どういう事態になっていったか。
人々がどう行動し、どういう感情が生まれたか。
残していこう。
それが、後世への指針となるように。
今は、飛ぶ前なのだ。
ゆったりと心をしずめ、さなぎの中で、美しい羽の準備をしよう。
いつか、羽を広げる時期がくる。
そう信じて。
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