つぎの色をさがして-Scene2

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「──!?」 確かに、仕事の話なら職場でしろと言ったのは私だ。 けれどこんなふうに悪用されるとは思わなかった。 逃げられないようみんなの前で言うなんて。 ああ、やっぱり何人かははっきりと表情を凍りつかせている。 ……仕方ない。 「……えっ、私なんかがお招きいただいてしまっていいんですか?」 アラサー女の面の皮をなめないでほしい。 「そんな、もちろんです! ぜひいらしてください!」 答えたのは津山さんだった。 まあ、それ以外に言いようがないだろうけれど。 でもその本心は、表情からは読み取れなかった。
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