つぎの色をさがして-Scene1

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「な……」 私の反応が相当意外だったらしい。 亮介は言葉を失っている。 「あなたのことだから、外堀は全部埋まってるんでしょ? あとは私との関係を清算するだけってとこ?」 私に別れを切り出したということは、きっと私よりも「優良な物件」が見つかったということなのだ。 いや、正確にはもうその優良物件を手に入れていると思う。 そのうえで、亮介は「古家」こと私を処分しにかかっているのだ。 「まさか……知ってたのか?」 知らない。 けれど正直にそう言ってやるほど素直じゃないというだけの話だ。
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